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電子構造論による化学の探究 (本)

 

仕様/特長価格

※ 会社名・製品名・サービス名などは一般に各社の登録商標または商標です。 ※ 製品の仕様、構成、価格などは、予告なく変更される場合があります。ご了承ください。 ※ 製品の色調は実際と異なる場合があります。

本書の特長

「電子構造論による化学の探究」は計算機化学の入門書です。化学現象の研究に電子構造論をどう適用したらよいかが説明されています。多くの例題や演習が掲載されており、それらはGaussianシリーズを用いて作成されています。
Gaussianを用いて計算化学を行われる方には必読のGaussian利用のための教科書となる本書は、Gaussianを用いる研究室には必携の本であると考えています。
例題や演習のためのGaussianのサンプルファイルはGaussian社のWebページからも入手できます。 http://www.gaussian.com/g_dl/expfiles.zip

計算化学の経験の浅いか、または経験が全くない実験家の方には、電子構造計算への入門書として用いることができます。実験と一緒に使用すると、如何にして電子構造論が化学の問題に新しい洞察力を提供してくれるかを学ぶことができます。

学部上級か大学院初級の物理化学のクラスを受講している学生の方は、教科書の便利な補習書として用いることができます。
学生の方は、実際に計算機による演習問題を通して、電子構造論の基礎的知識を学ぶことができます。
経験を積んだGaussianのユーザーは、新しいプログラムの機能を本書を通して学ぶことができます。

本書は、学習のガイドとして書かれており、電子構造論を化学の系に適用する方法が学べるように、懇切丁寧なアプローチが取られています。自分のペースで学習するのもよいし、クラスで用いるのにも適しています。

                                            

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本書の構成

本書はGaussianクイックスタートのチュートリアルから始まっています。クイックスタートはGaussianの新しいユーザーのために、Gaussianプログラムがすぐ使えるようにデザインされたものです。残りの部分は、三つの部分に分かれています。

第一部の基本的概念とテクニックは、計算機化学と電子構造論を用いて予測する主な方法を紹介しています。本書で扱われている電子構造計算に対して基礎となる理論的かつ哲学的なアプローチ、それから基本的な手続きと計算を実行するためのテクニックが与えてあります。
第二部のモデル化学は、すべての主となる電子構造モデルの精度、応用性、その他の特性とトレードオフを深く検討しています。また、特定の問題に対して最良のモデルを選択する際の推奨も与えてあります。
第三部の応用は、実際の研究の状況にのっとって、電子構造計算を議論しています。様々な化学の問題を明らかにするためにどのように電子構造計算を応用するかに焦点を当ててあります。
                                             
本書の個々の章の内容
第一章の"計算モデルとモデル化学"では、計算機化学の概要及び計算化学における電子構造論の位置付けについて議論しています。電子構造計算に用いられている理論的方法と手続きも同時に説明してあります。

第二章の"シングルポイントエネルギー計算"は、特定の分子構造におけるエネルギー計算と諸性質を議論しています。

第三章の"構造最適化"では、如何にして分子の平衡構造を探すか、つまりポテンシャルエネルギー面において如何にして定留点を探すかを述べています。よく用いられている種々の最適化の概要、それから遷移状態の最適化とエネルギー最小化について説明しています。

第四章の"振動数計算"では、エネルギーの二次微分の計算と、そのIRとラマン振動数、それらの強度、また振動基準モードなどの予測の応用について議論しています。また、二次微分の他の利用、例えば、構造最適化中に見つかった定留点が、エネルギー最小値か或いは遷移状態か判断するための応用についても述べています。

第五章の"基底依存性"から第二部の"モデル化学"に入ります。ここでは、最も重要な標準基底系を挙げ、基底系選択の際の原理を述べています。また、開殻と閉殻計算の違いも説明しています。

第六章の"適切な理論的方法の選択"では、第一章で紹介されたモデル化学の概念を詳しく議論しています。ここでは、種々の汎用法の特長、計算のコスト、限界について述べる。半経験方法に始まり、Hartree-Fock法、密度汎関数法と進み、最後に電子相関法で締めくくってあります。

第七章の"高精度エネルギーモデル"では、系の熱力学またはエネルギーに関する性質を、非常に高い精度で予測するためのいくつかの方法について述べています。これには、G1、G2、G2(MP2)や数種類の完全基底系(CBS)モデルが含まれています。

第三部の"応用"は、第八章の"化学反応と反応性の研究"から始まっています。ここでは、実際に化学の問題を研究する立場から電子構造論の使い方について議論しています。反応のポテンシャルエネルギー面上で、平衡構造と遷移構造の間のルートを調べる反応経路の考察も含まれています。

第九章の"励起状態のモデル化"では、分子の励起状態における構造や振動数などの性質の予測について論じています。上級の演習ではCASSCF法を扱っています。

第十章の"溶液系のモデル化"では溶液中での系のモデル化について議論しています。Gaussianプログラムで扱われるいくつかの溶媒和モデルと、それらを用いてどのような系や性質が研究できるかを説明しています。

付録Aの"理論的背景"ではGaussianの基礎になっている量子力学の概要を述べています。また、より詳しい取り扱いについての参考文献も含んでいます。

付録Bの"Gaussianのインプット"は、Gaussianのインプットファイルのフォーマットの要約です。また、分子のZ-matrixの作り方も添えてあります。

付録Cの"日本語-原語対応表"は、本書で用いた英語の専門語の日本語訳をまとめたものです。

本書には、計算ツールを用いて化学的問題にアプローチするにあたって、各手法や技術を例証するようにデザインされた、完成した解法を備えた数多くの実際例および演習が収録されています。ここにあげた例は3章からの抜粋ですが、C60Oの2つのコンホメーション、およびその幾何学的構造最適化について述べています。

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目次

第一部:必要な概念とテクニック

第一章:計算モデルとモデル化学
  計算化学の概念
   分子力学
   電子構造論
  モデル化学
   モデル化学の定義
  参考文献

第二章:シングルポイントエネルギー計算
  エネルギー計算のセットアップ
   ルートセクション
   タイトルセクション
   分子指定セクション
   多段階ジョブ
  Gaussianアウトプットの中での結果の見方
   標準配向座標
   エネルギー
   分子軌道と軌道エネルギー
   電荷分布
   ダイポールモーメント及び多極子モーメント
   CPU時間と他の計算機使用量
  NMR物性の予測
  演習
  参考文献

第三章:構造最適化
  ポテンシャルエネルギー面
  最小値の探索
   収斂条件
   構造最適化のためのインプットの作成
   構造最適化のアウトプットの吟味
  遷移構造の探索
  困難な最適化の取り扱い方
  演習
  参考文献

第四章:振動数計算
  IRとラマンスペクトルの予測
   振動数計算のためのインプット
   振動数と強度
   基準振動
   熱化学
   零点エネルギーと熱エネルギー
   分極率と超分極率
  定留点のキャラクタリゼーション
  演習
  参考文献

第二部:モデル化学

序章
  モデル化学
   用語
   研究用モデルの推薦

第五章:基底依存性
  最小基底系
  スプリットバレンス基底系
  分極基底系
  diffuse関数
  高次の角運動量基底系
  周期表3周期以下の元素のための基底系
  演習
  参考文献

第六章:論理的方法の正しい選択
  半経験的方法の使い方
   半経験的方法の限界
  電子相関とpost-SCF法
   Hartree-Fock法の限界
   MPn法
   Coupled Cluster法と二次配置間相互作用
   密度汎関数法
  計算機使用量
  演習
  参考文献

第七章:高精度エネルギー法
  熱化学の予測
   原子化エネルギー
   電子親和力
   イオン化ポテンシャル
   陽子親和力
  モデル化学の評価
   G2分子セット(その解釈における落とし穴)
   選択されたモデル科学の相対的精度
  混合法
   Gaussian-1法とGaussian-2法
   完全基底系法
  演習
  参考文献

第三部:応用

第八章:化学反応と反応性の研究
  電子密度の解釈
  反応のエンタルピーの計算
  ポテンシャルエネルギー面の研究
  ポテンシャルエネルギー面の走査
  反応経路の実行
   IRC計算の実行
  ポテンシャルエネルギー面の探索
   アルムアルデヒドの分子解離
   1,2水素移動反応
   IRC計算に関する最後の注釈
  アイソデスミック反応
   アイソデスミック反応の限界
  演習
  参考文献

第九章:励起状態のモデル化
  励起状態計算の実行
  CI-Singlesのアウトプット
  励起状態の最適化と振動数
  演習
  参考文献

第十章:溶液中の系のモデル化
  溶媒和の反応場モデル
   Onsagerモデルの限界
  SCRF計算の実行
   分子容積計算
   Gaussianアウトプット中での結果の見つけ方
  演習
  参考文献
                                             
付録

付録A:理論的背景
  Schrodinger方程式
   分子Hamiltonian
   原子単位
   Born-Oppenheimer近似
   波動関数の制限
  Hartree-Fock法
   分子軌道
   基底計
   変分原理法
   Roothaan-Hall方程式
   開殻法
  電子相関法
   配置間相互作用(Cinfiguration Interaction)
   full CI
   Moller-Plesset摂動法
   密度汎関数法
  完全基底系の補外
  参考文献

付録B:Gaussianインプットの概要
  インプットファイルセクション
   分子構造の指定
  より複雑なZマトリックス
   Zマトリックスの変数の使い方
  多段階ジョブ

付録C:日本語ム原語対応表

索引

原著者と訳者について

物理定数と換算定数
                                             
例題と演習のリスト
演習QS.1: 水分子のシングルポイントエネルギー
  演習QS.2: PDFファイルの変換
  演習QS.3: Gaussianのアウトプットのサンプル
   例題2.1: ホルムアルデヒドのシングルポイントエネルギー
   例題2.2: メタンのNMR遮蔽定数
   演習2.1: プロペンのシングルポイントエネルギー
   演習2.2: 1,2-ジクロロ -1,2ジフルオロエタンのコンホメーションエネルギー
   演習2.3: アセトンとホルムアルデヒドの比較
   演習2.4: エチレンとホルムアルデヒドの分子軌道
   演習2.5: アルカン、アルケン、アルキン類のNMR物性
上級演習2.6: C60のシングルポイントエネルギー
上級演習2.7: 計算の規模とCPUの使用量の関係
上級演習2.8: SCFの安定性の計算
   例題3.1: エチレンの最適化
   例題3.2: フルオロエチレンの最適化
   例題3.3: 遷移状態最適化
   演習3.1: プロペンのコンホメーションの最適化
   演習3.2: ビニルアルコールのコンホメーションの最適化
   演習3.3: 平面ビニルアミン最適化
   演習3.4: ヘキサカルボニルクロニウムの最適化
上級演習3.5: ベンゼンのNMR等方性化学シフト
上級演習3.6: C60O異性体の最適化
上級演習3.7: 1,1脱離反応の繊維状態の最適化
上級演習3.8: 最適化操作の比較
   例題4.1: ホルムアルデヒドの振動数
   例題4.2: 定留点のキャラクタリゼーション
   演習4.1: ビニルアルコール異性体の振動数
   演習4.2: 平面ビニルアミンのキャラクタリゼーション
   演習4.3: ビニル系の振動数
   演習4.4: 置換基によるカルボニルの伸縮
上級演習4.5: 歪のある炭化水素
上級演習4.6: C3H5Fのポテンシャルエネルギー面の1,3水素移動
   例題5.1: メタノールとメトキシドアニオンの最適化
   例題5.2: PO結合距離
   演習5.1: HF結合距離
   演習5.2: 遷移金属化合物の周期的な傾向
上級演習5.3: NMR計算に対する基底依存性(ベンゼン)
上級演習5.4: N,N-ジメチルホルムアミドの構造
上級演習5.5: 基底系の定義
上級演習5.6: 6-31G(d)と6-31Gの比較
   例題6.1: TPPの分子軌道
   例題6.2: HF二量体
   例題6.3: HF結合エネルギー
   例題6.4: オゾンの最適化
   例題6.5: CO2の構造と原子化エネルギー
   例題6.6: F3-の構造と振動数
   演習6.1: n-ブタンとイソブタンの異性化エネルギー
   演習6.2: n-ブタンの回転障壁
   演習6.3: マロンアルデヒドの最適化
   演習6.4: FOOFの最適化
   演習6.5: アセトアルデヒドとエチレンオキシドの間の異性化エネルギー
上級演習6.6: 異核置換アリルラジカルのスピン分極
上級演習6.7: M+F3-の構造と振動数
上級演習6.8: 超微細結合定数
上級演習6.9: 塩素原子によるオゾン破壊
   例題7.1: PH2の原子化エネルギー
   例題7.2: PH2の電子親和力
   例題7.3: PH2のイオン化ポテンシャル
   例題7.4: PH3の陽子親和力
   例題7.5: G2によるPH3の陽子親和力の計算
   例題7.6: CBS-4とCBS-QによるPH3の陽子親和力の計算
   演習7.1: CBS-4による熱化学
上級演習7.2: 塩素原子によるオゾン破壊の続き
   例題8.1: 置換ベンゼンの電子密度
   例題8.2: 水和反応
   例題8.3: 続き
   例題8.4: CH2O→H2+COのIRC
   例題8.5: CH2O→HCOHのIRC
   例題8.6: AX∴φ ~βN| ⊂△H
   例題8.7: アイソデスミック反応によるCO2の生成熱の予測
   例題8.8: アイソデスミック反応の限界
   演習8.1: 水和反応
   演習8.2: 結合解離
   演習8.3: H2COのポテンシャルエネルギー面
   演習8.4: 原子電荷解析
   演習8.5: グループ電荷
上級演習8.6: 分子中原子の電荷と結合次数
上級演習8.7: Si++シランの反応のポテンシャルエネルギー面
上級演習8.8: アイソデスミック反応
上級演習8.9: アイソデスミック反応による生成熱
上級演習8.10: SN2反応
   例題9.1: エチレンの励起状態
   例題9.2: ホルムアルデヒドの励起状態の最適化
   演習9.1: メチレンシクロプロペンの励起状態
   演習9.2: ホルムアルデヒドの励起状態の最適化
   演習9.3: アクロレインの励起状態の最適化
上級演習9.4: ベンゼンの励起エネルギー
上級演習9.5: CASSCF法による励起状態系の研究
上級演習9.6: CASSCF法によるブタジエンの光化学
   例題10.1: 溶液中でのジクロロエタンのコンホメーションのエネルギー差
   例題10.2: アセトニトリル中のホルムアルデヒドの振動数
   演習10.1: ジクロロエタンのコンホメーションのエネルギー差
   演習10.2: ホルムアルデヒドの振動数
   演習10.3: 溶液中でのカルボニル伸縮
上級演習10.4: N-メチル-2-ニトロビニルアミンの溶液中の回転障壁
上級演習10.5: フルフルアルデヒドに対するSCRF法の比較
   例題A.1: 積分グリッドの比較
   演習B.1: 1,2-ジクロロ-1,2-ジフルオロエタン異性体のZマトリックス
   演習B.2: 内部座標とカーテシアン座標の混合
                                             
クイックトピック見出し

アイソデスミック反応
安定性計算
分子軌道
CASSCF法
超微細結合定数
G2計算
原子電荷
反応経路の追跡
方法
  精度の比較
  必要な計算機資源の比較
構造最適化
  機能
  高度のテクニック
  定留点の特性
  遷移構造の位置決定
完全基底系法
モデル化学の精度
モデル化学
  推薦する選択
密度汎関数法
内部反応座標(IRC)計算
熱化学
NMR物性
ポテンシャルエネルギー面の走査
励起状態
SN2反応
振動数計算
振動数やZPE(零点エネルギー)のスケール因子
遷移構造最適化
溶媒効果
要求される計算機容量

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商品コード:GA-01     

電子構造論による化学の探究 (本)

価格(計算機類は最小価格)/6,000 円(税込)

Gaussianに準拠した計算機化学の入門書
Exploring Chemistry with Electronic Structure Methods
「電子構造論による化学の探究」
    翻訳 田崎健三 三菱化学アメリカ  ISBN 0-9636769-8-9
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改訂された第二版では、内容が拡張され、エネルギー、構造、振動スペクトル、熱化学、NMR など分子の諸性質の予測について述べてあります。また、ポテンシャルエネルギー面の探索や反応経路、及び励起状態や溶液での分子の諸性質を分子軌道論の範囲内で予測するための、種々の高度な方法についても説明してあります。その際に必要な、モデル化学の選択やキャリブレーションの仕方についても述べてあります。本書では、電子構造論を使って分子系を探索するためのツールとして、Gaussianプログラムを用いています。

エモリー大学教授 諸熊奎治先生の推薦文
「Gaussianなどのプログラムを使ってab initio 計算が誰にでも簡単に行えるようになった。使い方が簡単なだけに、基礎知識なしに誤用して、とんでもない間違いを犯すことにもなる。この本は、ab initio 法の化学への応用に必要な最低限の事柄をわかりやすく解説している。何はともあれ、ab initio 法を使う前に、この本にあることぐらいは勉強してほしい。」


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